2024.08.08 - Written by BROWN Jr.
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BROWN Recordsによる、KEVONE (from BULLDOZE)への追悼ベネフィットコンピレーション発売を記念した、特別企画第一弾。
リリースは逝去からちょうど2年後となる、2024/09/01に決定。それに先駆けDeep Cutz Fanzineでフィーチャーされていた、約30年前のインタビューを和訳し掲載する。発売までの間、彼の残した功績に憶いを馳せつつ、気持ちを盛り上げておいてもらえると嬉しい。
【STRAIGHT UP BEATDOWN / V.A.】
1st September, 2024 Release
STRAIGHT UP BEATDOWN / V.A. (CD) – ¥2,000
2024, BROWN Records [BRW-003]
俺が産まれる1年半前、あるバンドが解散した。そのバンドはメインの活動期間は2年余りにも関わらず、それから29年経った今に至るまで、数え切れない程のバンドに強い影響を与えてきた。それはもう計り知れないほどだ。
俺が所属するバンドもその一つ。正確には、そのバンドに影響を受けたバンドに影響を受けた。ややこしいが、実はそういう人らは少なくないと思う。というか多数派だったりするのでは、という話をつい最近したところ(この話は後日アップする記事にも出てくる)。
そのバンドのボーカルが2年前に逝去した。長い活動休止・解散期間を経てのリユニオンショーを目前にして。その頃ちょうど離職期間だった俺は居ても立っても居られなくなり、謎の使命感のもとあることを決意した。彼への追悼の憶いを込めたアルバムをリリースしようと。彼らが唯一残したフルアルバムの曲順に沿って、そのバンドへのリスペクトを感じるバンドにカバーしてもらおうと。
長く掛かってしまった制作期間を経て、ようやくリリースの目処が付いた。この記事はそれを記念して、そのアルバムをより楽しんでもらうためのもの。亡くなる3ヶ月程前にリリースされていたDeep Cutz Fanzine内の、Rick Ta Life (25 Ta Life, Back Ta Basics)によるインタビュー記事を和訳した。
前置きがどうにも長くなりすぎたが、ここまで読んでくれたあなたは間違いなく兄弟。ぜひ記事を楽しんでもらい、アルバムをチェックしてもらえたらと思う。
和訳・編集・校正:BROWN Jr.(BROWN Records / DIKTATOR / ROCKCRIMAZ)
和訳協力:Hideta(Brightside Booking / Numbernine / Brave Out / Cycosis / Recluse)
元記事:Deep Cutz Fanzine
Taken from Back Ta Basics Fanzine #2
– Rick Ta Life
バンドの始まりについて教えてくれる?
– KEVONE
2年前の1993年CHRISとショーで会って話したんだ(この時のことをCHRISにもインタビュー済み。詳しくは近日リリース予定のBULLDOZEコンピCD内のブックレットにて)。その時に彼は彼のバンドRetributionについても話してくれて、ちょうどフロントマンを探しているということだったんだ。なぜならPUDAはベースを弾きながら歌っていたからね。そして何回か練習をしてみたんだ。最初は上手くいかなかったけど、何回かしているうちに合ってきて、今に至る。
彼らが出会ったのは、おそらくこのツアーの1993/04/03のライブ
– Rick Ta Life
歌詞はどういうことを言っているの?
– KEVONE
「Hypocrite」は生きる上で直面する現実についての曲だ。友人や周りの人、バンドや誰もが君のことを気にかけてくれていると言いながら、実際は何も助けてくれはしないことを歌っている。
「All I Have」は1994年に弟(Vincent A. Cea II)が亡くなってすぐに書いた曲だよ。他の曲も日々の生活の中で起きたことについて歌っている。
– Rick Ta Life
あなたはハードコアシーンの中でも、よりハードな方のバンドだと思うけど、エモ/ポストハードコアバンドに対してはどう思う?
– KEVONE
俺らは自分らのことはそう思っていないな。それにそういうエモバンドたちに対する思いは特にないし、ハードコアシーンが続くために努力しているバンドならサポートしたいと思うよ。
– Rick Ta Life
Studio1とはどんな関係?そしてなぜ出禁なの?
– KEVONE
俺らはStudio1が好きだし、たくさんショーもした。そしてそこにいるキッズたちも本当にクールなんだよね。
4ヶ月前に俺らはMarphy’s Lawとそこで共演したんだ。で、俺らがプレイしている時に何人かの不良が、新しく遊びに来ていたやつをボコボコにするのがカッコいいと思って殴っていたらしいんだ。でもその新入りってやつが俺の友達でね。
その時喧嘩を始める代わりに一体何が起こったのかを何人かに聞いてみたら、俺らの音楽が暴力的だからだと言われたんだ。(ありがとうなクソ野郎ども)
BULLDOZE at STUDIO 1 in 1993
– Rick Ta Life
どのショーが一番良かった?その逆は?
– KEVONE
ベストは何個かあるけど、RoselandsでやったBiohazardのレコ発か、Rageでやった25 Ta LifeとLife of Agonyとやった時かな。最悪だったのは、銀行でやった時とクリケットクラブでやった時だな。
– Rick Ta Life
初めてハードコアショーを見たのは何年の何?
– KEVONE
Cro-Mags、Bad Brainsが86年にNYCでやった時のやつかな。
– Rick Ta Life
BULLDOZEを始める前に印象に残るライブは何だった?
– KEVONE
たくさんのショーを見てきたけど、本当にやばかったのはAgnostic Front、Gorilla Biscuits、Breakdown、Maximum Penaltyなどたくさんのバンドがプレイした時のライブかな。
– Rick Ta Life
BULLDOZEの前にやっていたバンドはある?
– KEVONE
みんなそれぞれあるよ。俺はForced Out、Time Piece、DROPだね。残りのメンバーはRetributionを組んでいた。
Reribution
– Rick Ta Life
Shelterみたいなクリシュナバンドはどう思う?HCシーンに宗教は必要だと思う?
– KEVONE
クリシュナのバンドはいいバンドが多いよ。108と共演したことがあるけど本当にいいショーになったんだ。宗教だって政治と同じように歌われていいと思うよ。
Shelter&108 Tour in 1993
– Rick Ta Life
君は昔は、もしくは今でもクリシュナ?色んな人がしばらく君のことをクリシュナと呼んでいたけど、KEVONEそれは本当かい?
– KEVONE
ああ、今でも俺はクリシュナだよ。一時期、崖っぷちに立たされたこともあったけど、今は完全にクリシュナだ。そしてみんなが俺のことをそう呼ぶのも正しいよ。
KEVONEのサイドプロジェクトTerror Zoneでは、クリシュナの世界観が全面に出ている
– Rick Ta Life
クリシュナの人らはみんなとてもピースフルなのに、Nothing But A Beatdownのように君は違うのはどうして?
– KEVONE
確かにクリシュナはピースフルで知られているよね。でもどんな人間でも追い込まれることはある。俺らの曲は真実のことを、今起きているクソな実情を書いている。それらを隠す必要はないし、やれることをやればいいと思うんだ。
– Rick Ta Life
シーンにユニティはあると思う?
– KEVONE
俺らはあると思うし、信じたいし、必要だと思う。シーンに取り戻す必要があるとも思っているよ。
– Rick Ta Life
BULLDOZEの今後について聞きたい。
– KEVONE
新しいスタイルでフルアルバムを出すかもしれないから期待しててくれ。
– Rick Ta Life
HARDWAY RECORDSとの契約はどうやって?また7インチの反応はどうだった?
– KEVONE
フランスのステファンが俺らのことを気に入ってくれていて、もし7インチを出したかったら俺のレーベルでやるけどどうかなって話を持ちかけてくれたんだ。反応もとても良かったよ、ファーストプレスは1ヶ月で売り切れたしね。セカンドプレスをやる必要がありそうだ。
Webから拝借した94年リリース「Remember Who’s Strong」のおそらく当時もの
– Rick Ta Life
何か言い残したことはある?
– KEVONE
今まで一緒にプレイしてきたバンド、サポートしてくれた人たちに感謝の気持ちを伝えたいね。Crown of Thornz、25 Ta Life、MADBALL、Downsetやクルー、ハードコアシーンをサポートしている人たちにはめちゃくちゃ感謝しているよ。
読むのに根気が必要なRick Ta Lifeの手書き記事
Interview with KEVONE from BULLDOZE Sunday Feb. 5 95″ At the StonePony
►►BROWN RecordsよりBIGすぎるリリース►►
2022年9月1日に惜しまれながらこの世を去ったビートダウンのオリジネーターBULLDOZEのボーカル、KEVONEへ贈るトリビュートコンピアルバムが完成!
このアルバムは名盤にしてビートダウンの原点でもある”The Final Beatdown (’96)”の曲順に添い、国内外のBULLDOZEへのリスペクトを感じるバンドがカバーしていくもの。
どのバンドもBULLDOZEへのリスペクト、それぞれの解釈に基づくオリジナリティ、どちらも存分に感じる素晴らしい仕上がりに!
さらにブックレットにはCD購入者特典として、BULLDOZEのドラムChirsへの特別インタビュー記事も掲載。KEVONEとの出会いやBULLDOZEの成り立ち、ビートダウンの由来についても言及していて資料としても十分すぎる内容となっています!
昨今盛り上がりを見せる、ビートダウン・タフガイサウンドのルーツとも言えるBULLDOZE。彼らをこれ以上なくフィーチャーした特大アルバム。 TENKI(DIKTATOR)によるカバーアートから、BROWN Jr.(BROWN Records)によるブックレットと、細部に至るまで愛を込めて制作◎
ぜひ目で耳で体感してください!
※売り上げの一部はKEVONEの遺族へ寄付します。
【STRAIGHT UP BEATDOWN / V.A.】
1st September, 2024 Release
STRAIGHT UP BEATDOWN / V.A. (CD) – ¥2,000
2024, BROWN Records [BRW-003]
リリースまでのしばしの間、2023年夏にシングルカットリリースされた2曲を聴いて楽しみにしておいてもらえると嬉しいです。
V.A. / STRAIGHT UP BEATDOWN (Single Cut Promo ver.)
SECTOR (from US) / DOMINATE (from Japan)
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